時間堂インタビュー@赤坂ポートカフェ


20090502_132532.JPG時間堂×水晶堂×$堂(おかねどう)の三堂企画。会場は例によって赤坂ポートカフェ。このたびメンバーを一新して再出発する演劇集団「時間堂」について、主宰の黒澤世莉(くろさわせり)氏にインタビューする。聞き手はダイアログメディア「ヒトゴト」の清水宣晶氏。企画・プロデュースは$堂のオクシム氏。


◆劇団員を持つ意味
これまでほぼ一人でやってきた世莉氏が劇団員を持つ意味は、舞台の完成に時間の共有/言語のすり合わせが必要だから。一緒に過ごす時間が延びることで、客演も含め、より効率よく舞台を作ることができるのではないか、と期待しているようだ。
◆資本主義社会と演劇
世莉氏は「価値を貨幣に変換しなければならないとしたら、今、演劇は不当に低い。演劇全体に資本が流入していくことを考えたい」と語っていた。
◆演劇の魅力とは何か?
世莉氏によれば、演劇は「セリフの下の行動が面白い」とのこと。セリフと行動が同じなら読めば済む。そこに乖離があることで、演劇のおもしろさが出る。それは「藪の中」の面白さだ。テキストにない情報を観客は想像する。演劇の魅力は「テキストにたくさんの情報を付加できること」。テキスト外の部分の密度をいかに濃くできるか、ということが大切で、いい演劇は情報量が多いという。
世莉氏が尊敬する演出家はイギリス人ピーター・ブルック。
「好きな劇団」を挙げるのは難しい面もあって、紹介しても次回公演までけっこう間が空いてしまうことも多い。むしろ好きな劇場を挙げる方がいいかもしれない、ということで、新国立劇場、駒場アゴラ、世田谷パブリックシアターの3つと、自分が関わっている王子小劇場を加えて4つが「よく考えて、セレクションを行っている」良い劇場だと思うとのこと。
◆「演劇やってたらモテる」社会へ
下の世代ために。「演劇やってたらモテる社会にしたい」と世莉氏。演劇をやることが「かっこいい」と思われるような社会。短期的なブームではなく、本質的にお洒落になって欲しいという。
世莉氏本人の将来像は「かっこいいお爺ちゃんになりたい」だそうだ。才能ある若い奴をガンガン使っている人に憧れを持っているという。NASAのアポロ計画のように、中堅が才能ある若手をガンガン使うのはかっこいいと思うそうだ。
また、新国立劇場で演出家の仕事がしたいとのこと。
夢としては、いいシアターコンプレックスが必要だと思っているそうだ。今ある中では、世田谷パブリックシアターが近い。劇団四季や静岡芸術劇場が持っているもの。世界的に見たら割と普通にあるものだけれど、そういうものが必要だと思っているという。
◆名ゼリフ
ピーター・ブルック曰く「秘密は何もない」ノウハウは共有したい、とのこと。
「人は見た目が10割だと思う。(世莉氏本人について)キチンとしてなきゃいけないと思っている」
◆次回公演『花のゆりかご、星の雨』について
公演のテーマは「うかつ」。劇団になるということは、バイトが社員になったよりすごい。恋人が結婚したくらいの違いがある。そこで「うかつに」やってみないとわかんないことがたくさんある。いろんなことをうかつにやる。自分たちの力だけで何ができるか。
時間堂は失敗を言祝ぐ。失敗を恐れてやった演劇はつまらない。
今回は、今までやってきたことを再整理。すげー面白くなっている、という感じにしたい。写実でない表現で。
それは「三人姉妹」の延長線上にある。
この先のロードマップでは公演が大きくなる予定。ル・デコは時間堂を始めた会場。この秋口には大きい公演中心になる。
■もがみ所感
話すことすべてが演劇といった感じの黒澤世莉氏は、知性派というか理論派の演劇人といった香りがする。自分でも「現場が好きで、一種のワーカホリック」と語る世莉氏は、本当に演劇が大好きなのだ。彼の考えていることを知ることは、一種の「言語のすり合わせ」なわけで、彼の演劇を見る上で、おそらく助けになってくれると思う。
時間堂 -Jikando Theatre Company-
◆ダイアログメディア「ヒトゴト
『時間堂映像図書館』Produced by $堂@赤坂ポートカフェ
ハンサム部ブログ:トークショーのリンク – livedoor Blog(ブログ)

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