ソニーのα6000で、シャッターを切ったと思ったら写真が撮れていた。
何を言っているかわからねえと思うが俺も何が撮れたのかわからなかった。催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんでは——いや超スピードなんだけどね、要するに(あっさり)。
α6000はそもそもウリがよくわからないので注目していなかった。フルサイズのセンサーでわかりやすく画質キレイなはずのα7とか、フルサイズではないけどわかりやすくフル装備のNEX-7
店頭にあったのでふと手を出して触ってみた。レンズは交換式。Eマウントらしい。軽くホールドして、電源を確かめる。NEXと同じスイッチ。ON。
起動したのを確かめて、液晶を覗いたまま、何気なくシャッターを、押した。
何が起きた?
シャッターが切れなかったのか?
違う。シャッターは切れた。シ ャ ッ タ ー ボ タ ン を 押 す よ り 先 に 、切れた。
いやいや。そんなわけはない。ただ、私が想定したよりも遥かに早く切れたので、認識できなかっただけだ。
本当に撮れているのかどうか、念のため再生モードにしてみたがちゃんと撮れていた。ピントも見たところ合っていそう。
NEX-5N の感覚であれば、シャッターボタンを押し切った後に合焦動作があり、像を結ぶ様子がありありとわかる。その後、シャッターが切れる。この間を「レリーズラグ」とかいう。
NEX-5では「クソ遅っそい」と言われた合焦動作がNEX-5Nではまともになったとされており、同クラスのミラーレス機と比べてもそんなに遅くはない、はずなのだが。
何だこのα6000の合焦速度。
試しに意地悪をしてみることにした。半押しで思い切り遠くに合焦させておいて、至近距離の被写体に向けてシャッターを切る。NEX-5Nなら「クックッ」という合焦動作が入って半秒かかるシチュエーション。
カシャリ。
またしても、早い。試しに画像を見ても全体ボケボケということもなく、文字にピントが合っている。
これがα6000の正体だった。カタログにもでかでかと書いてある。「世界最速0.06秒のAFスピード」と。しかしそんな数字、ピンと来なかったのでなんとも思わなかったのだ。体感して始めてわかる驚異の合焦速度。
またしても、欲しい。かもしんない。
でも最近、デジカメ熱が薄れてきたな……。