タレント・マネジメントという言葉がある
先日、HR EXPOというのに行った。HRはHuman Resourcesということなんだそうだが、人事総務関連のものを中心にした展示会だった。そこで初めてタレント・マネジメントという単語を知った。
日本語で「タレント」といえばどちらかというとテレビでうろうろしている人たちを想起する傾向にあるので「タレント・マネジメント」と言えば芸能プロダクションであり問題を起こしがちな若造どもを監督し、Twitterに余計なことを口走らないように、熱愛報道とかされて商品価値が下がらないように、東奔西走することを言う。のかと思いがちだが、「talent」という単語には「才能」という意味が先にある。
もうちょっと言うと「タラント」という貨幣単位に由来している(これまめな)。キリスト教の聖書の中で主人の「タラント」を預かった家来にタラントを増やす才能があるかないか、ということを信仰の努力にたとえた例え話がある。預かった金を原資に商売をして増やした家来は誉められるが、損失を恐れて土の中に埋め、原資そのままに返却した部下は「怠け者め、銀行の方が利子が付く分マシだ」と叱られる。子ども心に理不尽な話だと思ったが、金融リスクが顕在化しマイナス金利が成立する今日では、原資そのままに返却できただけでも誉められたものかもしれない。銀行だって倒産するのだ。まして、主よ、今の中東の状況をご存じですか?
完全に話がそれたところで、タレント・マネジメント。人の経歴やスキル、特性を記録するデータベースが基本で、それを分析し、人事計画に役立てるということで、社内の才能を有効活用しよう、ということらしい。
今回見た中でもっともタレント・マネジメントらしかったのはCYDAS(サイダス)というサービス/会社。
→人と組織の才能を引き出す人材管理システム「Performance Cloud」|株式会社サイダス【CYDAS】
デザインがしっかりしている印象。デザインというのは見た目もそうだけど、機能デザインということも含めて。
説明をしてくれた執行役員の方は、実直そうで(プレゼンはすごく上手とは言えなかったけれど)好感が持てた。いずれ検討に入れようかな。はたしてタレントは増えるだろうか。
『良い忠実な僕よ、よくやった。あなたはわずかなものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ』
――『聖書』マタイ書25章から