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ソニーの奴隷がカメラ初心者に送るキャッシュバック対象キャンペーンの使い方

先日、こんな記事をシェアした。

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そのせいか、友人から「もがはカメラ詳しいの?」「こんなに安いなら興味が湧いた」というチェックを頂いた。私がカメラに詳しいか……と言われたら、そりゃまぁ世の中はピンキリであるから、詳しいとも言えるし詳しくないとも言える。

ただ一つ確実に言えることは、購入相談の相手としてはあまり適当ではない。私は心の底までソニーの奴隷だからだ。私がデジカメを欲しいと思うのは、どちらかというとそれがデジタル製品だからだ。写真が撮れるから、ではないのだ。そしてそれがソニーならなおええじゃん、というねじまがった動機によって駆動する生物なのだ、私は。
だから人から購入相談された時には、ソニー社員の友人が店頭販売修業に出された時に心がけていたという言葉を心に留めている。すなわち「お客様のために選択の余地を残す。しかし選択肢の一つは必ずソニーである」

そんな偏った相手に購入相談をするのは、あまり得策とは言えない。

しかしながら、私とても長年、デジカメや物欲と戯れてきた身であるからして、おぼろげながら購入の傾向と対策というものはある。その基準をここに披露しておこう。以下の表現はいずれも初心者向けに単純化したものであり、専門的見地から正しい表現ではないことは認める。

■カメラには3つの階級(クラス)がある

カメラというのはひどく詩的に言えば「光を集める箱」であり、その集める量は箱の大きさに影響される。レンズをいかに駆使しても、小さい箱には不可能な光というものがあるのだ。その意味において、カメラには大雑把に3つの階級(クラス)がある。

「松」「竹」「梅」という表現は本稿の便宜上のもので、一般にこういう名称が使われるわけではない。

 

「一眼レフ」「ミラーレス」というカメラの機構を説明する表現が現状にそぐわないとか、言葉を細かく吟味すると問題があるけれども、大雑把に素人が考えるイメージでは、この3階級で理解しておいていいと思う。たいていの素人が「おっきいカメラが欲しいの」と言い出したら松クラスではなく竹クラスの「ミラーレス」とか呼ばれる中間層の機体である。もちろん、例外はあるが、大雑把にその素人が宮崎あおいを想定していることは考えられる。

■やりたいことに合わせて、カメラを選ぶ

竹クラスに話を絞ったところで、竹クラスのカメラのできることは多岐にわたっているので、真面目に選ぶなら自分の「やりたいこと」や「利用するイメージ」をベースに選ぶのがよろしい。

◆「レンズをモリモリ投資して、芸術的な撮影テクニックを極めたい」
私のところに相談しに来るような初心者にこんな人はあんまりいない。だがもしいるとしたら、それなりにレンズの種類が豊富なキヤノン、ニコン辺りを選択するといい。ソニーのEマウントはあまり豊富とはいえない。
プロの写真家の方とカメラの話をしていて印象深かった言葉は、「カメラは性能が上がってきていて、どれもいい絵が撮れます。大差ない。絵がガラッと変わるのはレンズの方です」つまり、カメラを複数所有するくらいなら、レンズを複数所有する方が写真の幅は広がる、というのだ。

◆「デザインがかわいいのがいい」
勝手にしやがれ。もとい、そうなんだ、じゃあどれがいいのか選んでみてよ(タメイキ)。実際、デザインについては好みが大きく、私がいいと思うものが受け入れられたためしがない(メーカーがいわゆる女子向けに出した機種でさえだ)。ただ一つ言えるのは、ペンタックスは筐体をプラスチック化してカラーバリエーションを飛躍的に増やしたので、一応カラーバリエーションでは選択の幅が広い。

◆「レンズ投資なんてする気がない」
年間10万円以下のレンズ投資しかしないのであれば、実際のところあまりレンズの豊富さは影響しない(私はここに該当する)。その場合、ソニーも選択肢に入ってくる。Eマウントだって、汎用望遠、広角、50mm、マクロと揃えるのなら、初心者には十分なバリエーションがある。

◆「軽い奴」
軽量という点ではソニーは比較的有利な立場にいるが、より重要なことはグリップの相性だ。自分の手の大きさに合ったグリップのカメラの方が、多少の重量差よりもよほど快適な撮影につながる。私にとって、ソニーのNEXは非常にグリップしやすく、いいカメラだった。

なおレンズ交換式ミラーレス最軽量はおそらく、ペンタックスのQシリーズ、最新はQ-S1だ。

こいつはヘタするとコンパクトカメラよりも小さいくらいなので、手のひらに載るという表現がぴったりくる。私の手には小さすぎて指が余る。そして小さい箱には限界があることも忘れてはいけない。でも欲しいけどね、私は。

◆「友達が持ってるアレが欲しい」
こういう人はオリンパスPENにしておけば無難。ソニーもそこそこいるけどね。一見すると邪道のようだが、知りあいに操作方法など習えるというのは、それなりにメリットではある。

◆「暗所撮影がしたい」「いつも撮った写真がブレている」
暗所撮影がしたいならソニーのカメラは強い。また、撮った写真がブレている、というのもISOの感度調整で解決する可能性が高い。ISO感度の上限と、そのノイズの具合は知っておくと購入の基準の一つとなる。


ほかにいくつか、FAQのようなこと。

◆「電子ファインダーは必要か?」

いくつかの機種では、電子ファインダーを装備しているかどうかで上位機種と下位機種の一線を引いている。ソニーのα5100とα6000もそうだ。電子ファインダーは、おでこをくっつけてのぞき込むタイプのファインダーで、旧来のフィルムカメラにあったものと似ている。なんといってもプロっぽく見えるという素晴らしいメリットを提供してくれる。
それ以外にも、メリットはある(当たり前か)。おでこと両手の3点で固定するのでブレにくくなる。また、陽光の強い屋外では液晶画面はほとんど見えなくなるが、電子ファインダーでは鮮明な画像を得られる。広い液晶画面は電池を食うので、少々電池の保ちもよくなるはず。

一方で、スピーディな撮影ができるようになるには少し慣れが必要かもしれない。それに、私のように眼鏡を常用している人間は、少々使いにくい。

◆「アクセサリなど、本体以外で購入すべきもの、かかる費用」

これは非常に重要。まずメモリーカード。それからケース、ストラップ。ストラップは中に含まれている場合もある。とはいえ、アクセサリに5千円〜1万円くらいは余裕を見ておいた方がいい。


以上のようなことを考えながら、キャッシュバックしてきて頂きたい。α5100、α6000はオートフォーカスが異常に早いのでオススメですぞ。

2014-12-29(月)追記

こんな記事を見つけたのでシェア。梅の小さな箱が、竹に近づきつつあるのもまた事実。
一眼から高級コンパクトの時代がやってきている? : ギズモード・ジャパン

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