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WZ Editor5

 ふと愛用のエディタソフトについて書いておきたくなった。2ちゃんねるでは愛用者たち自身が「滅びるエディタ」と呼び、自嘲的に使い続ける、素晴らしいがどこか先行き不安のエディタである。くれぐれも、買ってはいけない。

■WZ Editor5
http://www.villagecenter.co.jp/soft/wz50/


多機能エディタの筆頭であるからして、基本的なものはすべてそろっている。カスタマイズ性も高い。拡張機能は有りすぎる。特に便利だと思う機能に限って紹介してみる。

◆世代管理
上書き保存する時に、保存前の状態を別ファイルにとっておいてくれる。つまり、セーブしちゃってから「しまった、間違えた。セーブする前に戻したい」と思った時に、セーブ前の世代に戻ってやり直すことができるのだ。編集やライターやってるとしばしば切実な要求として「あの頃に戻りたい!」と思うものだ。世代ファイル(~txt)が書類と同じフォルダに作られてしまうので邪魔っけだが、それでも保険の有り難みには変えられない。
似た機能として「自動保存」「バックアップ」もある。自動保存は一定のタイミングでセーブしてくれる機能。保存先は一時ファイルを選択できるので、「編集中に勝手に保存されて困っちゃう」ということもない。「バックアップ」は書類とは別フォルダにコピーを保存する機能。わたしゃ「世代管理」「自動保存」「バックアップ」全部オンにしているけど、実際に使うのは世代管理だけだ。

◆色分け
WZ5で強化された色分け機能。特定の文字などに色をつけたり、太字にしたりすることができる。編集の時には見出しを【】でつけているのだが、これを色付けすると見やすくて便利。もっともそのおかげで、読む側のことを考えずに原稿書いてるきらいもある。

◆アウトライン
近年のWZで特徴的と言われているのがアウトライン。ピリオドによって見出しを作る「階層テキスト」という形式で、ツリー状の文章構成ができる。ただ、私は普段アウトライン関係のソフト大好きなのだが、なぜかWZのはあまり使ってないことに最近気づいた。

◆WZ Mail
WZはさまざまなインターフェイスを内包している。ファイルを扱うFILER、ファイル検索を行うGREP、アウトラインを利用したメモ帳BOARDなどだが、私が使っているのはこのMAIL。メーラーとしてはイマイチだが、文書を整理するNOTE機能が便利。日記掲示板もこれで草稿を書いている。

◆カスタマイズ
メニュー、キーボードショートカットもすべていじれる。便利。

◆マクロ
C言語の独自拡張TX-Cによって、たいていのことはできる。ただ独自規格なのでつぶしが効かない、とも言われている。ネットで配られているマクロなどを挿入して便利になってしまうと、いよいよ他のソフトに乗り替えられず、ずるずるとWZを使い続けることになる。私は自作で「行あたりの桁数変更」と「改行除去/追加」をマクロで制作してしまったので、なかなか他に移れない。あああ。

ほかにも機能を山ほど抱えたソフトなのだが、ま、使いこなしているとは言い難い。
しかも最近ではこうした肥大化した機能ゆえにバグが多く、販売会社のサポートも不十分になりがち。公式サイトは荒れ果て、販売会社もユーザーも次第にうんざりしてきている。また、最近エディタはフリーウェアでも非常に高性能なものが登場しているため低価格化の傾向にあり、WZは非常に高額な部類に入る。まぁワープロに迫る機能を持ってると考えれば、納得できない値段ではないのだが。

 マンモスはその巨大な牙のゆえに滅びたのだ……というのは最近では流行らない説らしいけど、WZは「巨大な機能のゆえに滅びゆく」という印象をぬぐえないエディタである。2ちゃんねるのスレッドでは「いつ別のエディタに乗り替えるか」「乗り替えるとすれば、どのエディタか」という話題がだらだらと続けられている。にもかかわらず、完全に代替できるソフトが無いのも確か。だらだらとWZを使い続ける。

これからエディタを買うのであれば、EmEditorか秀丸辺りが妥当であろう。買う気がないのなら、サクラエディタ辺りとか、探せばフリーでもかなりなものが見つかる。
私もいつかEmEditorに乗り替えるんじゃないかと思っているけど、今のところWZで満足しちゃっててなかなか乗り替えらんない。だらだらとWZ。

WZ Editor5
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