左右の箸が食卓を襲う(エジソン箸)


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要約

エジソン箸は、箸の導入としてはアリなんだけど、これがそのまま正しい箸の動かし方をマスターする結果にはならない。どこかのタイミングで正しい箸の動きをイメージできるよう、矯正し直す必要が出るわけで、その時にどの程度手こずるのかは、未知数と言えよう。

箸の左手

人はまだまだ成長の余地を残している。人間って実は普段30%の力しか出してなくて命の危険を感じた時にその本来持っているすべての力を発揮…
リンガフランカ実は普段『リンガフランカ』より
というわけで、両ききの人は右利きとか左利きよりも便利だと思うわけである。

私は訓練の結果、左手マウスの能力を獲得しており、これは実に便利(マウスが左右非対称だとそうもいかないが)。今、会社では左トラックボールだがこれもそれなりに便利。右手でペンを持ちながらパソコンを使える。選択肢があるというのはいいものだ。
そういうわけで、常々、箸も左手で使えるようになりたいと願っていた。飲み会なんかで、左端に座った時に、右手で箸を使うと右隣の人と干渉するし、会話にも参加しづらい。これが左手だと実にスムーズなのだ。スムーズなのだ、って言うからには試した経験に基づいている。ただ、やはり左では箸が自在にならないので、どうしても取り落としがちである。私が飲み会で何か食べ物を取り落としたら、左手で箸を持っているかもしれない。

娘の左手

さて娘(2歳)は最近スプーンを使っているが、折々左手で使おうとする。カミさんはこれを右手に矯正したい模様。私は自分が完全な論理脳で右利きであることから、常々左利きを羨ましく思っているふしがある。芸術家に左利きが多いと言われていることや左利きが有利なスポーツがあることから、左利きで生きる人生にも興味があるが、しかし不便なことが多いのだと言われたら、それもそうかなと思う。

そういうわけで、カミさんはついに禁断のエジソン箸に手を出した。エジソン箸は箸の習得・矯正に効果を発揮する(とかしないとか)と言われており、「持ち方えんぴつ」を箸に応用したものと言える。webでの意見は賛否両論であり、特に実際に使っている知人が「おすすめしない」と言っていたことから私もあまり興味がなかったのだが、しかしカミさんは「右手用」と「左手用」が厳密に分かれていることに目を付けた。

カミさんは周到にも、ミニーマウスのついた「2歳児〜」の右手用と、「手が大きな大人用」の左手用を購入し、娘と私に与えたのだ! 常々、大人の箸に憧れる彼女はこれに食いついた。エジソン箸をもし使いたければ、娘は右手で箸を持つしかない。なんという悪賢い企みであろうか。負けるなお嬢たま!

あっさり彼女は軍門に降り、エジソン箸の持ち方を2日ほどでマスターし、自分で持ってぱくぱく食べている。なかなか器用で、豆などでもあっさりつかむ。スプーンでも右手を使う頻度が増えたようだ。カミさんにしてみればしてやったりである。

父の左手

 

さて私は左手用を使ってエジソン箸を使う練習をしている。使ってみてわかったのは、「エジソン箸を使っていれば自然と箸が使えるようになる」わけではないだろう、ということだ。

エジソン箸は基本的にはトングと同じで、接点の一カ所で2本の箸が繋がっている(習得段階が進むと接続を切り離すことができる)。そして指を通す穴と、指をひっかける突起を使って指の置き場所をマスターさせようとする。
しかしこれが逆に箸にない特長になってしまっている。私は、使っているとなんとなく突起を「活用して」ものをつかんでしまっている自分に気づいた。箸に戻ったら、この突起を活用した使い方はものにならないだろう。また、接点があるため、そこを起点にして箸を動かしてしまう(というかそうせざるを得ない)。実際に箸を使う場合には、自分の手の一カ所を支点に決めて箸を動かすわけだが、接点がある以上、自分で支点を決める練習は絶対にできない。つまりエジソン箸で習得できる技術は「エジソン箸の接点を利用して箸を動かす技術」止まりなわけだ。エジソン箸はそのサポート機能の故に、箸の動きを再現できない のである。

私が左手でエジソン箸を使う時には、以前に教わった「正しい箸の動き」を念頭に、エジソン箸の動きを脳内で矯正しながら使う。曰く、「手前の一本は静止し、外側の一本が動いてものをつかむ」だ。しかしながら、これがなかなかうまくいかない。

エジソン箸は、箸の導入としてはアリなんだけど、これがそのまま正しい箸の動かし方をマスターする結果にはならない。どこかのタイミングで正しい箸の動きをイメージできるよう、矯正し直す必要が出るわけで、その時にどの程度手こずるのかは、未知数と言えよう。

 

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