ここしばらく我が家は岡村靖幸がブームとなっている。先行して鈴木祥子ブームがあり、鈴木祥子さんが歌う「イケナイコトカイ」が浸透し、一年くらい経って突然岡村靖幸ブームが到来した。
世間では、ほとんど同じタイミングで4 年ぶりのライブがあり、それがyahoo ニュースの上位に載るほど話題になり、公式サイトのリニューアルがはてブのホッテントリになり、岡村靖幸が話題にのぼっている。
まったくわけがわからない。岡村靖幸これまでそんなに存在感あったっけ。時代が追いついたのか?とも思ったけれど、よくよく考えてみると、かつてのリビドー全開の岡村靖幸像がそのまま受け入れられているわけではないように思う。微妙にフィルターがかかった、大衆ウケのいい部分がメディアに乗っているんじゃあるまいか。
もちろん出るとこに出ればお色気ムンムン、リビドー全開のパフォーマンスが見られると信じている反面、年経て落ち着いちゃったのでは、という心配も拭えない。
私と岡村靖幸の最初は何だっけ、と記憶をたどってみた。どうせ例によってシティハンターED 「SUPER GIRL 」だろう、と思ったが、まだ奥がある。渡辺美里のラジオで聴いた「だいすき」かと思ったが、もっとよく考えてみたら、中川勝彦のラジオで聴いた「冷たくされても」が最古の岡村靖幸なのであった。
初期のアルバム『yellow』に収録されていたこの歌は、その後の岡村靖幸のはじけっぷりを微塵も感じさせない、シンプルでポップでかわいい、尽くし男のラブソング。
ラジオで聴いた時によくぞ「冷たくされても」をスルーしなかったと自分を誉めてあげたい。仮にそこでスルーしていたとしても後々「SUPER GIRL 」で岡村靖幸をキャッチしていたのは確実だと思うけれど、そうじゃなくてこの地味にいい「冷たくされても」でキャッチした自分が偉い。偉いぞ。えーと誰も誉めてくれないが偉い。