Evernoteのノートブックは「見えなくする」技術だと思う

WS000027.JPG今朝は早くに目が覚めたので、Evernoteをいじっていました。新しくノートブックのスタックを使ってみようと思って。
Evernoteの「ノートブック」と「タグ」の使い分けについては、あちこちで書かれていますけれども、私の考えは「見えるかどうか」をコントロールすることだと思っています。


■「ノイズ排除」にノートブックを使う
Evernoteはノート単位で情報を整理するツールです。ノートブックやタグ、それから「検索(or保存された検索)」を使ってノートを絞り込んで表示させることができます。ただし、ノートが増えてくれば、そこにはノイズも含まれます。たとえば「取引先A」に関するタグを検索すれば、そこには「終了案件」も「過去の情報」も入ってきてしまいます。タグを増やして2重3重のフィルタをかければ絞り込みはできますが、すべての情報を毎回絞り込んでいくのも面倒です。
そこで、ノートブックとの使い分けが重要になってきます。ノートが分かれていれば表示されませんから、ノイズを排除することができます。つまり、「必要な情報」を探す時に、不要な情報が消えているように、ノートブックを分けることです。
「会社」の仕事をしている時に「プライベート」のノートは不要、ということなら「会社」と「プライベート」はノートブックで分けるべきです。
一方、「会社でもありプライベートでもある」というノートがあるなら「会社」「プライベート」はタグで分けるべきです。
私は「会社」と「プライベート」でまたがるノートはほとんどないと判断し、「会社」「プライベート」「ARCHIVE」の3つをノートブックにし、それ以外の項目はすべて「タグ」にしています。「ARCHIVE」を分けたのは、つまり「終了した情報」がノイズになるからです。不要になったノートは「ARCHIVEへ移動し、日常、目に触れないようにします。
この表示ルールの例外は「全てのノート」という項目で、ここだけは、ノートを分けていてもおかまいなく「プライベート」「会社」「ARCHIVE」3つのノートを表示します。ただし、これまで「全てのノート」は「無差別に全て」だったので、2つのノートだけ表示させて1つは除外、といった柔軟な切り分けはできませんでした。
■「スタック」「ノート」「タグ」「保存された検索」の特徴
今回スタックを使うことで、さらに情報の絞り込みに関するオプションが増えました。

2項目にまたがる

子のノートを表示

多重階層
スタック

不可

可能

不可
ノートブック

不可

不可
タグ

可能

不可

可能
保存された検索

可能

不可

多重階層が可能なのはタグだけですが、タグは「子のノートを表示する」ことができません。子のノートまで表示することができるのはスタックだけです。
この表から、「スタック」「ノートブック」「タグ」「保存された検索」の使い分けをいくつか導き出すことができます。
・複数項目にまたがる情報は「タグ」で管理する。(手動でタグを付けるのが面倒なら「保存された検索」)
・「タグでフィルタした時に、分けておきたい情報(表示させたくないノイズ)」はノートブックで分ける。
・「普段は分けておきたいが、いざというとき一緒に表示させたいグループ」はスタックする(スタックされたノートは、親スタックで一覧可能)
■私の場合
先ほども書いたように、これまでは「プライベート」「会社」「ARCHIVE」の3つに分けていたのですが、この方法だと、ARCHIVEの中はプライベートと会社が入り交じってノイズだらけになります。そこでARCHIVEを「プライベートARCHIVE」と「会社ARCHIVE」に分けることにしようかと思っているのですが、スタックの仕方が2通りあって迷っています。
a)
プライベート
  プライベートINBOX
  プライベートARCHIVE
会社
  会社INBOX
  会社ARCHIVE
b)
INBOX
  プライベートINBOX
  会社INBOX
ARCHIVE
  プライベートARCHIVE
  会社ARCHIVE
どちらのパターンがいいのかは、情報の見方によります。
つまり、「プライベートをINBOX+ARCHIVEで見たい」頻度と「INBOXをプライベート+会社で見たい」頻度、どちらが多いかというところです。
自分の使い方をよく考えてみると、会社で書類を探す時にINBOXとARCHIVEを両方探して「全てのノート」を使っていたという記憶があるので、a)パターンの方がよさそうな気がします。
一種の集合論として整理することもできるのかもしれません。積集合とか和集合とか。あんま詳しくないですけど。

Evernoteのノートブックは「見えなくする」技術だと思う