オリコン・烏賀陽氏訴訟問題

知人のライター、烏賀陽(うがや)さんが、訴訟に巻き込まれて難儀しているらしい。とはいえ、これは烏賀陽氏のみならず、出版やジャーナリズム、ライター全体、ヘタするとブロガーにまで関わる重要な問題になっている。個人で発信するこの時代に「誰もが5000万円の訴訟を起こされる危険性がある」となったら、どうだろうか。
とりあえず、非常に大ざっぱに、経緯を説明しておこう(「大ざっぱな説明」というのは往々にして誤解の元なので、このようなビミョウな問題の場合、あまり鵜呑みにして欲しくないが)。


雑誌『サイゾー』誌上に、オリコンに関する烏賀陽さんのコメントが掲載された。その内容を不服として、オリコンが烏賀陽氏を相手取って訴訟を起こしている。雑誌記事に関する責任は通例、出版社や編集部、執筆者にあると考えられている。コメント者(≒取材対象)の責任を追及するというのは、控えめに言っても、かなり異例のことだと言えるだろう。
オリコン側は「誹謗中傷がコメント部分にのみ掲載されていたこと」などを理由として挙げている。烏賀陽氏は「これは高額訴訟による言論封殺だ」と主張し、反訴に踏み切ったようだ。
もしこれが言論封殺だとすれば(たぶんそうだと思うが)ライター/文筆業である僕自身、困ったことになるわけで、あまり他人事とも思えない。
まぁ知人のことなので、客観的な論評はできないし、これ以上の論評は差し控えるが、以下、関連URLを掲載しておく。
UGAYA Journal.
烏賀陽氏本人の個人サイト。オリコン訴訟問題の経緯が詳しく記載されている。あくまでも烏賀陽氏側からの視点であることには注意を要する。
うがやテレビ

東京在住のフリーランス記者、烏賀陽(うがや)弘道がそのビデオ 作品を放送する「うがや専門チャンネル」。

オリコン株式会社
「ジャーナリスト烏賀陽氏への提訴についての要点整理(2007-02-07)」というPDFの中で、烏賀陽氏個人を対象とした理由が述べられている。
◆OhmyNews:オリコン裁判第2回口頭弁論傍聴記
一連の流れを追って継続的に取材しており、便利。このページの下の方に関連記事が並んでいる。
◆オリコン訴訟についての見解を発表しました(日本ジャーナリスト会議フォーラム)

本日、私たち出版社の代表57人の連名で、「オリコン社による烏賀陽弘道氏提訴についての見解 」を発表しました。
これだけ多くの出版社代表が連名で、出版・言論の自由、取材・報道の自由、国民の知る権利に関る問題ついて「見解」を出したことはないと思います。画期的な取り組みと思っています。

オリコン・烏賀陽氏訴訟問題

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