東京セレソンデラックス公演『あいあい傘』@新宿シアターサンモール 作・演出:サタケミキオ 出演:宅間孝行 西村清孝 阿南敦子ほか

20070412230608.jpg知人がチケットを入手して、一緒に観覧させてもらった演劇。基本的には『寅さん』のような人情話だと言っていいかと思う。脚本の構成もそれなりに考えてあるし、演出、役者の演技も悪くない。プロフェッショナルとして最高、かどうかはわからないが、決してアマチュアではないレベルで、安心して見ていられる。内容は笑いあり、涙あり、非常に充実した内容の2時間だった。


「テレビ大阪開局25周年記念 東京セレソンデラックス公演」と銘打ってあって、主催はテレビ大阪、後援はテレビ東京。会場は新宿御苑からすぐの、シアターサンモールだった。200席ちょっとの劇場。ロビーは花がたくさん届いていた。テレビで見かけるような有名人の名前もちらほら。
作・演出の「サタケミキオ」は主演の宅間孝行の筆名で、ドラマ『花より男子』の脚本などを手がけたらしい。
役者が開演前の注意事項を“演じて”いたのがちょっと面白かった。登場人物のように舞台に登場した二人が雑談する中で、上演中の携帯電話などに関する注意が紛れ込ませてあるという寸法。なかなか新鮮な感じ。客に予備知識を与えるという意味でも、なかなかいいかもしれないね。作品世界の雰囲気が、ある程度客に伝わる。
物語の発端は1980年前後。ある田舎町の小さな神社の境内で、数人の男女がそれぞれに出会いを果たす。テキ屋の男性、境内で茶店を営む妊婦、賽銭泥棒の浮浪者、そして思い詰めた表情で境内をうろつく男性。それからおよそ25年後、あの出会いが残した波紋が、同じ神社を舞台にドラマを作り出していく。
恋愛模様、親子の情愛など、ありふれた人情話と言えなくもないけれど、よく練り込まれたシナリオが客を飽きさせない。ジョークやユーモアもふんだんに盛り込まれていて、抱腹絶倒のシーンなどもある。登場人物も個性が立っていて、存在感があり、それぞれ印象に残る。
個人的にびっくりしたのは、先日見たばかりの『眉山』とほとんどまったく同じ内容のシーンがあったこと。まぁあれも似たような親子愛のテーマだと言えば、そうだ。してみると、人情話で「親子の名乗りを上げられぬ親子」というのは昔からありふれた筋立てで、類型の話はたくさんあるのかもしれない。
全体に出来は良かったと思う。当日4000円全席指定ということだけれど、まぁ観ても損しない範囲じゃあないかと。
終演挨拶では、まだ席には余裕がございます、と言っていたので、興味があれば、どうぞ。
東京セレソンDX – 東京セレソンDXの公式サイト

セレソンの芝居を一言で言うと「涙と笑いのウェルメイドプレイ」。親しみ易く分かり易いストーリーと、ダメでオマヌケだが一生懸命そこで生きる人達を通じて、笑って笑って最後にホロッとくるような熱い芝居を目指す。作・演出のサタケミキオ曰く、音楽で例えるならサザンオールスターズみたいな作風になれればとの事。

◆スタッフ
作・演出/サタケミキオ 照明/日高勝彦
舞台監督/松井佐知子 舞台美術/向井登子
音響/多田トモコ 宣伝美術/田尻奈津子 宣伝写真/斉木恵太
演出助手/村松みさき  制作/碓井夕梨子・小渡志乃
◆キャスト
宅間孝行・小野了・宮前利成・阿南敦子・西村清孝・飯島ぼぼぼ・越村友一・吉成浩一・竹森りさ・一青妙(株式会社ヒューマンスカイ)・田崎恭子(演劇集団ふれる~じゅ)・加藤妙子・友倉由美子(株式会社ZONE)ほか
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東京セレソンデラックス公演『あいあい傘』@新宿シアターサンモール 作・演出:サタケミキオ 出演:宅間孝行 西村清孝 阿南敦子ほか

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