『100%の女の子 / パン屋襲撃』

村上春樹の短編小説をそのまま映像化したショートフィルム。村上春樹の短編そのままに面白かった。けっこう古い映像かと思う。今、撮り直すとしたら、もっと面白く撮れるんじゃないかな。

以下ネタバレ

基本的には村上春樹のテクストをそのまま脚本として用いている。村上春樹の言い回しは決して自然ではないし、演じるには不向きだと思うんだけど、でもあのもったいぶった言い回しが村上春樹作品の魅力でもあるので、それを翻案してしまったら、たぶん台無しになってしまっただろう。

個人的には、村上春樹そのままという感じもするが、それはちょっと評価が低すぎるだろうか。原作に何かを付け加えているかというと、そうでも……
いや、それはちょっと評価が低すぎるのかもしれない。たしかに、原作にはないイメージを付け加えてはいる。それでいて、原作を損ねていない。

でもやっぱり、この面白さは村上春樹的なもので、原作を読めばいいじゃないか、という感じがしちゃうな。

個人的には『パン屋襲撃』の方が面白かった。この作品は「我々はワグナーを聴きながら腹一杯パンを食った」というところにぴったりと焦点が合っているのだと思う。その「絵」を実現するために他のすべてがある。そういう「絵のある」短編が好きだ。

ああ、映像批評じゃなくて、文芸批評になっちゃったな。


『100%の女の子 / パン屋襲撃』

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