立川まんがぱーくに行ってきた!
前々から興味があった、立川まんがぱーくに行ってきたのでレポート。
駅から少し(公式サイトのアクセス案内には「JR立川駅南口から、徒歩13分」とある)歩いて、立川まんがぱーくの方へ。というか「立川市子供未来センター」というのの一部なのね、まんがぱーくは。
子ども未来センターについて | 立川市子ども未来センター
子ども未来センターは、旧市役所跡地を改修し、子育て、教育、市民活動、文化芸術活動を支援するとともに、イベント実施などによって地域のにぎわいを生み出す複合施設です。
2階に入り口がある。 入口で「立川オトナリ」のフライヤーを見せると半額になると聞いていたので、2階のフライヤー置き場でフライヤーを入手。
入り口のところに利用案内がある。
本来、まんがぱーくの入場料は靴ロッカーとセットになっている。靴をロッカーに入れて400円払うとそれがそのまま入場料になる仕組み。 これはなかなかいいと思う。入場料をとるためにわざわざインフラを用意しない、というのは効率的だ。 ただこれだとどうやって半額になるのか、わからない。
受付のお姉さんにオトナリのフライヤーを見せて、半額になりますか、と訊いてみた。 にっこり笑顔で、はい、食券の自販機で「半額券」を購入して下さい、とのこと。なるほど、これも食券のシステムを流用しているわけで、なかなかここを運営している人は賢い。
靴は本来ロッカーに入れるんだけど、ロッカーの利用料金が払えないので、靴を持ち歩くためのビニール袋をくれた。そのくらいは喜んで我慢しましょう。
3ヶ月パスは2000円。俺が高校生ならこづかいはたいて買っちゃうね。だって毎日来ちゃうもん。
マンガの楽園
中に入ってみると、なかなか独特の風景が広がっている。漫画の本棚がわんさかあって、子供たちが思い思いの場所で漫画を読んでいる。 小中学生が多いか。でも大人ももちろん。
図書館の雰囲気よりも全体に緩くてだらーんとしている。いろんなところに寝そべっている。椅子だけじゃなくて子供のヒミツキチみたいなのがあちこちに設置されていて、1階にも2階にも子供たちがいる。大人はたいてい、ベンチに座っている。
漫画は基本的には五十音順。特集の棚があるほか、特定のテーマの棚がある。料理、趣味、育児、技術(SFなど)、歴史、学習……などの項目の棚があって、これはこれで便利。 さまざまな料理漫画を一気通貫で読めるのはけっこう快感かもしれない。
まず手に取ったのが『のらくろ上等兵』。久しぶりに読みたいと思っていたのだけれど、Kindleにもないし、わざわざハードで買うのも置き場がなー。
少し前に清澄白河の東京都現代美術館に行った時に本当はのらくろーどものぞいてこようと思ったのだけれど、あいにくの雨でしかも傘を忘れてしまい、駅まで濡れねずみになりながら走るというみじめな目にあった。
立川まんがぱーくでは入り口にのらくろのイラストがあるくらいなので、たぶん置いているだろうと思ったけれど、案の定、棚があってシリーズがたくさん置いてあった。いや『上等兵』だけで満腹です。でもこの時代の漫画のなんというか平穏な感じは悪くない。一応戦争漫画ですけども。
退役後のシリーズをちらっと見たら、兵役が終わって帰国したのらくろは本当に身よりがなく(野良犬なので)、住む家もなくてなんというか涙を誘う。退役軍人って大変ね。
探したい本が微妙にない。 『王様の仕立屋』は「サルトレア・ナポリターナ」があって「サルト・フィニート」がない。山口美由紀も、最近のものはあるけれど古いのはない。とよ田みのる『友達100人できるかな』はなくて『ラブロマ』はある。『コンシェルジュ』はなくて『コンシェルジュプラチナム』はある。できればKindleストアにないのを読もうと思って来たけれど、往々にしてKindleストアにないものはまんがぱーくにもないわけで、当たり前か。
3時間しかいられない(そして再訪はだいぶ先になる……)と思うと長いものはなかなか手に取る気にならなくて、短めのものを。けっこう悩んだ。
とりあえず園田健一『砲神エグザクソン』最終巻だけ読む。途中までは読んでたんだけど、最後どうなったのかなー、とか。昔、『スーチーパイ』の仕事で吉祥寺のファミレスでインタビューしたの懐かしいな。
その後、結局手に取ったのはこんな2冊。
『同窓生代行』 先日かもめブックスで見かけて「なんだか同人誌みたいな装丁だなぁ」と思った一冊(もしかして失礼)。表題作含め、なかなか面白い小品が収録されていた(気がする)。
『細野不二彦短編集』こちらは安定の細野不二彦。推理モノとかもなかなか。
テラス席でも本を読むことができるので、ちょっと試してみた。季節的には少々肌寒いが……。食券を買ってコーヒーとからあげを頼んでみた。からあげは、セルフで温める感じ。
テラスに出るためには勝手口から出入りする。結局のところ厳密な入退場チェックをしていなくて緩い。まぁ靴を押さえられているからあんまりむやみなことはできないだろうけれど。
もうちょっと暖かい季節なら、良い感じだなー。
まとめ
というわけで、オトナリの始まる18時くらいには退出。
だれがこういうものを企画して、どうやって通したのかわからないけれどすごいなー、と思う。子供たちだって、ゲームセンターとか変なところで金を使うとかチンピラにからまれるとかするよりは、こういうところで400円でマンガ読み放題だったらよほど健全だと思う。マンガの知見も広がるし、将来マンガの話題ふられて全部読んでる、とかだったら会話も弾むし。
これで立川から偉大な漫画家を輩出したら喝采だなあ。「立川まんがぱーくで漫画を読んで育ちました」とか言われたり。文字通り文化事業だ。