その時計は空気で動く――ジャガー・ルクルト「アトモス」

エネルギー問題とか、なんかいろいろありますが、もっともっと簡単に、じゃんじゃん出てくるエネルギーってないもんかしら。湯水のように、あるいは、そう、空気のように……

以前、「空気時計」の噂を聞いたのは、あれは実物を見たんだったか、それともなんかの記事で読んだんだったっけか。記憶が定かでない。

「空気で動く」という強烈なキャッチコピーにひかれて説明を読んで、そのメカニズムに驚愕したのは覚えている。まさかそんなことが可能だとは思ってもみなかった。しかしスイスの恐るべき技術力は、恐るべき動力源を利用することを可能にしたのだ。

同僚にこの話をした後で、記憶を頼りにググってみたところ、若干ニュアンスが間違っていたので、正確な情報を書き留めておくことにした。

メーカーは「ジャガー・ルクルト」。やはりスイス。時計のラインナップとしては「アトモス」がその空気時計。ちなみに「atomos」は「空気」を意味するギリシャ語らしい。英語に残っているのだと、atomosphere(大気圏)とかね。

さてこの「アトモス」、「動力源=空気」を標榜する、魔法のような時計。外部動力一切なし……というとちょっと語弊があるけれど、ともかくも驚くべき時計と言って間違いない。

→【公式サイト】アトモス – Jaeger-LeCoultre

……公式サイトだとイマイチすごさが伝わってこない気がする。紹介サイトの方が写真も派手でわかりやすいかも。

つまり、一日のわずかな温度差をエネルギーにして駆動するという、ちょっと想像もつかない仕組み。地球が太陽の周りを回る限り動き続けるわけで、半永久的と言っていい。どんだけ省エネなんだ。

スイス政府の贈答品として利用されている品で、日本政府だったか皇室だったかにプレゼントされていたはず。で、その記事を読んだんだったか、それとも。

たまたまこの話が出た日に検索していたら、1月18日(水)~24日(火)まで、日本橋三越本館6階 時計サロンで、この時計の展示フェアを開催しているという事実に行き当たった。

 空気の温度差を動力源とする高級クロック<ジャガー・ルクルト>アトモス。わずか1度の気温差で約2日分のエネルギーを蓄える事ができるメカニズムをわかりやすくご案内しその驚くべき世界をご堪能いただきます。

……そう言われたら、なんか日本橋三越で実物を見たんだったような気もしてきた。草月展で行った時だったか……もっと前だったか……

ちなみにこのジャガー・ルクルトというメーカー、レベルソという、「文字盤を裏返す」腕時計もある。これはポロの競技中に文字盤を守る目的で開発されたのだそうで、いわば往年のG-SHOCKと言えるかもしれない。

でも、どれも超高級時計で、普通に5桁では買えないものが多いみたい……。

その時計は空気で動く――ジャガー・ルクルト「アトモス」

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