「子供が話を聞かない」としか考えられない大人の話

His_Master's_Voice

とあるワークショップにて、ふと母親が子供をなじる声が耳に入ってきた。司会者の説明と違うことを子供がやろうとしたらしい。

母親「ほら、話を全然聞いてないじゃない。ちゃんと聞いてよ」

彼はたぶん、話を聞いていなかったのではないのだ。話がイマイチわからなかったのか、それとも何かの理由で話に集中できずにいたのだ(隣に母親がいて、司会者の話に集中できる子供がいるだろうか?)。この母親に欠けているのはただの想像力である。が、これは致命的だ。

貴重な休日にわけもわからずワークショップとやらに参加させられて、おまけに話を聞いていたのに怠慢だとなじられたら、私だったら嫌になる。

そのせいかどうかわからないけれど、最後の実演で他の子供たちが一生懸命楽しんでいた中、この子供は少しも参加していなかった。

話を聞いていても、理解できなかったら「話を聞いてない」と怠慢と見なされるのだ。だったらホントに怠慢したって同じじゃないか?

想像力が有り余っている私は、空想交じりにそんなことを考えた。もちろん彼は、今朝食べ過ぎたアイスクリームのせいでお腹が痛かったので最後の実演に参加しなかったのかもしれない――なぜ彼が参加しなかったのかその理由は、この母親が彼に訊いてみたら、たぶんわかることだろう。もし尋ねたら、の話だ。[EOF]

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