新しくなった伊東屋
噂には聞いていた。賛否両論なんである。
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そのリニューアルした伊東屋に初めて行った。
たしかに、これは文具屋というよりは大きなセレクトショップだ。日用品を買うために銀座に来るか、と言われたらたしかに来ない。そういう意味では、正しいのかもしれない。大胆にこれまでの客に決別し(別にケンカを売りたいわけじゃない、彼らも商売なのだ)、未来のお客さんがいると信じてこうしたのだから、まぁ文句を言うのは酷というものだろう。
期待するのは店ならではのキュレーション
個人的には、セレクトショップという業態へ今飛び込むのは大丈夫なんだろうか、と思う。セレクトショップもいくつかあるし、どれも比較的売っているものは似通っている。果たしてセレクトショップに算入していくことが、本当にいい選択なのか、生き残りの戦略があるのか、そこが心配だ。
個人的にはヴィレッジ・ヴァンガードが一番確実なセレクトショップ(とあれを呼ぶなら)だと思う。つまり、キュレーションにエッジが効いている。具体的にはあの品揃えとあのポップだ。あれはよその店ではおいそれと真似ができないので、差別化としては十分だ。客はヴィレッジ・ヴァンガードならきっと面白いものがある、と信頼して店に行く。
しかもヴィレッジ・ヴァンガードは、そのキュレーション技術を個人技のレベルから組織的なレベルまで引き上げることに成功している。見事なキュレーション技術を発揮する個人商店はあるかもしれないが、店主が力尽きれば店は終わる。だがヴィレッジ・ヴァンガードは一種の企業文化としてキュレーション技術を昇華させたので、支店展開ができるし、継続性も高い。
今日伊東屋を見て回って、伊東屋らしい、これがすごい、と感じた部分は「竹尾見本帖 at Itoya」や、オリジナルノートを作れる「Note Couture」など、一部に限られていた。まだこれからなのかもしれない。伊東屋らしいキュレーションが感じられるお店になったら、また行きたい。
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