シンプル、中級者向けと噂の高い『ケータイ・リンク8』に対して、こちらは徹底的に初級者向けを打ち出した感じの造り。
普段の僕の好みから言えば『ケータイ・リンク』なのだが、MacOSX版が出ているのは『携帯万能』だけなので、その点を考慮して購入することになった。
なお、僕は全部の携帯メモリ編集ソフトを使っているわけではないから、必然的に以前使っていた『P携線』との比較になるが、ご了承願いたい。あと僕の使っている機種はFOMAのF900iTなので、それに即したレビューとなる。他の端末の対応状況とかはあずかり知らぬ。
以前遣っていたTDK『P携線』では電話帳の各人物ごとに「携帯に転送する/転送しない」のチェックをつけることができ、不要な人物は「転送しない」にすれば携帯電話に送らないで済ますことができた。そのため、必要な人物も不要な人物も全部編集ソフトにブチ込んでおいて、必要な人物だけ転送することができた。管理の上でも一元的で、非常に便利だ。「普段は使わないけど復活させる可能性のある相手」をも保管することができ、安心感がある。
しかし『携帯万能13』では、編集ソフトのデータを丸ごと書き込んでしまう。これだと、「全人物」の他に「転送する人物」の書類を作らなければならずちょっと面倒だ。
その代わり、インポート、エクスポート、マージ(2つの書類を合成する)の処理は非常に便利になっている。csv形式などのインポート・エクスポートが可能。また、2つのデータを作っておいてマージすれば、簡単にデータを統合できる。つまり、全人物を一つのデータにまとめるのではなく、いくつかのデータに小分けにしておいて、必要になったら「マージ→編集」という流れが便利なのだろう。
メモリを流し込むと、顔写真と人物の連接が壊れてしまい、最初から設定しなおす必要がある。まぁこの辺は、たぶん他の携帯ソフトでも同じだと思うが。
万能メールは、なぜかteacupからの投稿通知メールをまともにバックアップしてくれない。本文だけが添付ファイルとして処理されてしまう。非常に読みにくいし、第一、エクスポートした時に添付ファイルは捨てられてしまう。この点はどうにかしてほしい。『P携線』では普通に読めたんだから、teacupの問題とも思えない。
ブックマークはフォルダ分けが反映されなかった。バラーっと一つのフォルダにはき出す感じ。まぁたいしてブックマークしてないから、いいんだけどさ。
携帯電話は各端末のデータ形式が統一されていないのが、一番ツライ点だと思う。
各端末が工夫を凝らして特色を競うのは結構だが、そろそろ基本的な部分については統一のデータフォーマットが出てもいいのではないのかなぁ。そうしたら、携帯メモリ編集ソフトもちょっとは使いやすくなると思うんだけど。