『ひいろ』

◆映画「ひいろ」 公式サイト

中国人の女子大生が、自分の父が実は生粋の日本人だったという出生の秘密を知り、本当の祖母を求めて日本を訪ねる物語。
日中版の『Lost in Traslation』をやろうとしたのかな、という印象。中国人として育てられた主人公の女性が東京を訪れ、そこで不安を感じるシーンなど、近いものがある。
ただ作品全体のテーマやシーンのつながりがバラバラで統一感がなく、制作者が未熟な感じを受ける。アラは多い。

以下ネタバレ。


まず、陶磁器をテーマとした映画のはずなんだけど、あらすじ紹介を書こうと思うと、陶磁器に言及する必要なく紹介できてしまうのもどうなのかなぁ。作品のタイトルである『ひいろ』は緋色≒火色で、陶磁器の物語であることを意味しているし、主人公の持つ数少ない手がかり(というか遺留品)の一つは陶磁器だ。でも、その設定が作品の中で活きてない。とってつけたみたいになっちゃっている。作り手があまり陶磁器に思い入れがないのか、それとも表現不足なのか、思い入れが全然こちらに伝わってこなかった。

他の点でもテーマの作り込みが甘くて、役者が一生懸命泣いているのを、こちらはただ傍観しているような冷めた感じがしてしまう。どうしても感情移入ができなくて。

主役の女優さんは日本人なんだけど、中国なまりのヘタな日本語を頑張って駆使していて、それは上手だった。わざと日本語をヘタに喋るのは、なかなか骨が折れると思うんだけど。

あとルー大柴の怪演は役にハマっていると思うんだけど、それが逆に作品中で浮いてしまっているのが悲しい。ハートウォーミングな演技もちゃんと決まっていたんだけどな。(←個人的にルー大柴さん好きなので、ややひいき目)

今ひとつ、あかぬけない映画だったなぁ。

『ひいろ』

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