『ミリオンダラー・ベイビー』 クリント・イーストウッド, ヒラリー・スワンク, モーガン・フリーマン

31歳でボクシングに挑む女性と、老コーチとの心の交流を描く。
フランキー・ダンは赤字のジムを抱えるボクシングコーチだが、育てたボクサーを傷つけることを恐れるあまり、大きなタイトルマッチを組むことに臆病になっていた。そんなある日、ボクサー志望のマギー・フィッツジェラルドが彼の元を訪れ、コーチをして欲しいと頼み込む。女性を育てない主義のフランキーは最初、そのコーチを断るが、彼女の熱意に負け、彼女をボクサーとして育て上げていく。


あらすじだけ聞いて、なんとなくハッピーエンドな話を想像して借りてきたんだけど、まぁあんまりハッピーエンドとは言えない感じの終わり方だった。
Wikipediaによれば、
> この映画の結末は、「意識がはっきりしている患者は延命措置を終わらせてもらえない」という事実誤認に基づいている。
ミリオンダラー・ベイビー – Wikipedia
とのこと。まぁでも、映画の言いたいこともわかる。つまり、「夢破れいずこへ帰る」という話であろうかと。
それにしても、クリント・イーストウッドとモーガン・フリーマン。いい役者だなぁ。いつ見ても美味しいなぁ。
前半の調子よく試合を上り詰めていく様子がとても活き活きとして小気味よく、それこそ子犬のように従順な……といってもフランキー自身は「言うことをきかない」と愚痴っていたけれど……マギーの様子が、後半、一転してしまうのはとてもショッキング。
それでも、最期のマギーの満足そうな顔は、「夢に破れた後どう生きるか」ではなく、「夢に破れるまで一生懸命やること」の大切さを物語っているように思う。
ところでうちのカミさんは、「最後のシーン、クリント・イーストウッドがレモンパイの店にいるシーンがあったような……」と語っており、そんなシーンあったっけ?と二人して見直してみたら、たしかにあった。けれど、画像が不鮮明で小さく、うちの20インチテレビではろくすっぽ見えないのだとわかった。ああ、そういうことか。大画面対応の映画ってことか。映画館が生き残る道は、ここにあるのかもしれない。大画面でないとわからないような映画を作れば、きっと人は映画館で見るようになるよ。えーと、3Dはもうテレビに降りて来ちゃったけどさ。

『ミリオンダラー・ベイビー』 クリント・イーストウッド, ヒラリー・スワンク, モーガン・フリーマン