これはちょっと重いアルバムだ。
聞いただけですぐ意味がわかるようなキャッチーなものでは決してなくて、
たぶん、これらの歌の意味が私にわかるようになるには、すごく時間がかかる。
それとも、私には全然一生わからないままかもしれない。
アーティストが自分の名前をアルバムタイトルにするのは
それほど珍しいことではないが、ふと、このアルバムタイトルは、
本当に“体を表している”んじゃないかという気がした。
ちょうど「りんご」という絵にりんごが描かれているように、
『鈴木祥子』というアルバムには、鈴木祥子が描かれているような気がする。
このアルバムには、一人の女性が抱えている、魂が描き込まれている。
『鈴木祥子』鈴木祥子