もしも島耕作が一般職OLだったら。 『悪女(わる)』深見じゅん


ぽっかぽか』の作者なので単純な人情話だろうと侮っていた。Amazon Kindleストアで1巻がお試し0円だったので購入したのだがまんまとはまり込んで10巻まで来てしまった。

一般職新入社員の田中麻理鈴(たなかまりりん、父がマリリン・モンローのファンだったため)は、コネで大手近江物産に入社、まったくやる気のないOLだったが、隣の先輩峰岸さんの助言に乗り、一目惚れした社員T.O(イニシャルしかわからない)さんを探すため、出世コースに乗り出す。

『ぽっかぽか』の時にも思ったんだけど、この深見じゅんという人はストーリーがいい。よくよく考えられている。麻理鈴が自分を活かしながら、周囲の人に支えられながら成長する様子、物語にちりばめられた伏線と登場人物たちの入れ替わり、かけあいがうまく絡み合って読者を引っ張っていく。女性版『島耕作』って言ったら違うかなー。いや島耕作よりこっちが先か。同じOL話だけど、かたおかみさお『Good Job グッジョブ』より『悪女(わる)』の方が上昇志向。『グッジョブ』は実用志向で話もモダンだし、一話完結型。あれはあれで面白いけど。

まだ大企業で女性が出世するということがあまり現実的でなかった時代に書かれた物語なので時代は感じるけれど、中身は十分に楽しめる。ちょっと絵が古い印象。特に男性の顔は少々古いかもしれないけど、女性の表情は山口美由紀さんの描く女子っぽい感じで可愛い。……いやこれも山口美由紀さんの方が後なのかしら(汗)

当時、作者がゲームにはまっていたのか、扉絵などがゲーム画面に影響を受けまくっているのがご愛敬。ロゴもよく見るとピクセルっぽいし。

全長が長い漫画なのでなかなか終わりが見えないけど、ここまで来たら読破するしかないなー。

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